30代後半で小規模デイサービスの介護事務に応募をしましたが、

介護現場の研修もありました。

まず、目に入ったのは、パジャマ姿で、手足が伸びきった女性。

常に無表情でした。

後に「パーキンソン病」であると知りました。


そして、お股から管(くだ)が出ている女性。

管の先には、濃いオシッコが溜まっている透明なパック。

近くに行くと、なんか臭いました。

のちにこれが「バルーン留置」という医療行為であると知りました。

いよいよ実践介護が始まりました。

まずはお股から管が出ている女性のオシッコが溜まったビニールパックの尿をトイレに捨てる行為でした。

女性利用者のパックに溜まった尿を定期的にトイレに捨てる行為は、

まず臭いに抵抗がありました。しかし、やらなければなりません。

留めてある管の先を外すと、尿滴がピョンと飛びました!

自分の手に尿が付いて、なんとも言えない気持ちでした。


そして管の先をトイレに向けて流しました。また本格的な尿の臭いがしました。


しかし、利用者から「ごめんなさいね~、こんな汚い事をあなたにやらせてしまってねぇ」

と言われ「ると、いえいえ、大丈夫ですよ~」としか、正直答えざるを得ない状況でした。


必死に介護の仕事を次から次へと覚えるうちに、

「汚い」だの「きつい」だの、「危険」だの、いわゆる【介護の3K】

と呼ばれる気持ちは全く感じなくなりました。